REPORT

INNOVATOR’S MEETUP #14〜女性起業家のイノベーションマインドセット〜

開催日 2025年1月22日

「INNOVATOR’S MEETUP」は、スタートアップのためのワンストップ支援拠点「仙台スタートアップスタジオ」で開催されるセミナーとネットワーキングを組み合わせたイベントです。

多様な登壇者がスタートアップやイノベーションに関する経験やナレッジを共有します。スタートアップや新規事業の立ち上げを目指す方、スタートアップや起業家として活動されている方、大企業や地域の企業で働かれている方、スタートアップを支援する方など皆様が対象です。アーバンネット仙台中央ビル1Fのイノベーションスペースを中心に、月2回スタートアップに関わるセミナーやイベントを開催していきます。

第14回目となった今回は、「女性起業家のイノベーションマインドセット」というテーマで、「女性起業家」という言葉が台頭している今、スタートアップの世界に新たな価値観が生まれつつあるなかで、女性起業家たちがもたらすイノベーションや、彼女たちが直面する課題、そしてスタートアップ界隈のみならず、日本全体の多様性と包容性のある社会の実現に向けた取り組みなど多岐にわたるテーマについて、第一線で活躍する3名のゲストをお招きしたトークセッションを開催しました。

【登壇者プロフィール】

中村 多伽(なかむら たか)氏

株式会社taliki代表取締役CEO / talikiファンド代表パートナー

1995年生まれ、京都大学卒。大学在学中に国際協力団体の代表としてカンボジアに2校の学校建設を行う。その後、ニューヨークのビジネススクールへ留学。現地報道局に勤務し、アシスタントプロデューサーとして2016年大統領選や国連総会の取材に携わる。様々な経験を通して「社会課題を解決するプレイヤーの支援」の必要性を感じ、帰国後に株式会社talikiを設立。300以上の社会起業家のインキュベーションや上場企業の事業開発・オープンイノベーション推進を行いながら、2020年には国内最年少の女性代表として社会課題解決VCを設立し投資活動にも従事。Forbes JAPAN2023「世界を変える30歳未満」選出。

羽山 暁子(はやま あきこ)氏

株式会社Pallet 代表取締役

一般社団法人グラミン日本 仙台支部 支部長

2014年東日本大震災のボランティアをきっかけに、東京から仙台にIターン。フリーランスの後、2019年 株式会社Pallet 設立。「すべての人が WiLL-based ではたらける 幸せな社会を」をテーマに、アドラー心理学に基づくコーチングを基に、ビジネスコーチ、組織開発コンサルタントとしてローカルの中小企業から、グローバル企業まで組織風土変革に伴走する。地域における男女の賃金格差、生き方・働き方の選択肢の格差に疑問を持ち、2022年 グラミン日本仙台支部立上げ、支部長に就任。多様性を認め合う社会の実現に尽力する。

伊澤 優花 (いさわ ゆうか)氏

勝花藏(しょうかぐら)株式会社 代表取締役/SACKETIO.INC 代表

1993年生まれ。21歳のときに単身ニューヨークに渡り、実家である勝山酒造の輸出事業を開始し25カ国に輸出。東京大学経済学部在学中に起業中退し、世界初にして唯一の日本酒自家醸造キットブランド“MiCURA(マイクラ)”を開発し、海外向けに販売を行う。高校(仙台二高)では理系で物理・化学履修、国際利酒師(英語)、清酒醸造の技術幹部養成研修修了。 北米酒蔵同業組合(SBANA)所属。2022年~2023年毎日新聞リファラバの経営者トークイベント共同司会。日英中トリリンガルで、2021年から現在に至るまで台湾の長庚大学にて清酒醸造授業の講師を務めている。地元仙台にて勝花藏株式会社を設立し、2024年春に仙台駅構内で斬新なコンセプトの都市型マイクロブルワリー『SENDAI STATION BREWERY Fermenteria』を開業。人間のセンスと科学の狭間に存在する芸術品である日本酒を愛してるが、実は酒が弱い。

トークセッションでは、

・女性起業家の増加が、スタートアップ界隈にどのような変化をもたらし、具体的にどのような新しいイノベーションが生まれているのか?

・女性起業家が直面する具体的な課題とその解決策について、ご自身の経験を踏まえて教えてください。

・皆さんには、仕事をする上で、もしくは人生においてロールモデルとなった女性起業家や、影響を受けた人物はいますか?また、その理由を教えてください。

というトークテーマに加え、質問アプリ「Slido」を活用し、参加者の皆様からの質問をモデレーターがピックアップし、インタラクティブなセッションを進行しました。

参加者からは、

・「女性」起業家とラベルを貼ること自体が間違いであるという前提の中で、ハラスメントやバイアスが存在することについて自治体や行政に対し求める支援や施策などがあれば教えていただきたいです。

・男女平等を目指した取り組みがさまざまな場面で行われていますが、その中で「これは少し違うのではないか」と感じられた具体的な事例がありましたら、お聞かせいただけますでしょうか。

・統計的な結果としての性差は存在すると思います。公平と平等のようにどこまでたっても解決しない可能性もあり難しい課題ですが線引できるでしょうか?

など、参加者からの様々な問いに対し、各登壇者の目線からの見解をお話いただきました。

参加者の皆様からは、

・地域の起業家と、地域外の方を呼んで下さったこと。良い刺激になりました。

・3名のトークから皆さん何かしらの意思を持ち、設計し、決定していると感じました。

・皆さんの信念を貫いている姿勢に、純粋にかっこいいと感じました。あと3時間お話をお伺いしたいです。

・女性を崇拝するのではなく、「こういう会がなくなるのが理想だよね」という着地をしたことに意味があったと思う。

・エッジの効いた回答をオフレコで聞けた。

・トークセッションの内容がフレキシブルで飽きなかった。

など、多くのポジティブなフィードバックをいただきました。

仙台スタートアップスタジオでは、引き続きスタートアップの方、支援者の方、スタートアップに関心のある方に役立つ情報発信を目的に、様々なイベントを実施いたします。

今後もぜひご注目ください。

ー今後のイベントのご案内ー